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  [ 青い空を見上げて2nd 34(R18) ]
2010-07-12(Mon) 04:00:01
阿久津城


「‥あ‥はあ、んん‥」
ウツミは暫くじっとしてて動かなかった。
「ウツミ、大丈夫か?」
「‥うん」
「ウツミ、キスしたい」
「‥うん」

呆けたウツミが迫ってきて、キスをした。

ウツミが好きだ。
そんな気持ちを込めたキス。

ちゃんと好きだって伝えているけど、
キスだけで伝えられる何かがある。
俺もウツミもそれを判っているから、たくさんキスをした。
ついでに、よだれをまた舐め取ってやると、
ウツミはくすぐったそうに、くすっと笑った。

「ごはんの前に風呂に入ろう」
ようやく体を離したウツミに俺は言った。

1回の行為で、なぜか疲労は3回分に相当した。
内容があまりに濃厚だったせいか、
ウツミがおかしなこと口走りやがったせいか、
はたまた、俺がいっぱい出したせいか、真意は不明だ。

「‥うん」
「ウツミの体洗いたい」
「‥うん。じゃあ、俺はジョーを洗う」

汗に濡れたストレートヘアを掻き上げながら、
ウツミは俺の隣に寝そべった。
「‥あのさ」
「ん?」
「‥さっきの質問またして」

さっきの質問ってどれだ。
とりあえず、ぱっと浮かんだことを聞いた。

「いつもは中出しするなとか、ゴムしろとかって、
 イヤがるくせに珍しいな、どうし‥ぐふっ」
「‥違う、それじゃない」
言い終える前に俺は、頭にウツミの手刀を食らった。

「だからって叩かなくてもいいだろっ」
「‥シラフでそういうこと言うからだろう。
 聞いてるこっちが恥ずかしい」
「ウツミだって、さっきノリノリだったじゃん」
「‥あ‥あれを言うには、ノリと気分と雰囲気が必要なんだ」
「あ、そ」

ウツミは時々面倒くさい。
だけど、そんなところも大好きなんだよな。
どうやら、俺、かなりウツミにメロメロらしい。
だからって手刀はもう勘弁してほしいけど。

とっととヒントをもらおう。
「で、さっきの質問ってどれ?」
「‥恋人って存在は、ってやつ」
ごろんと一回転しながら、ウツミは俺に言った。

そんなかなり前の質問を判るはずがない。
とは思いつつ、俺はウツミの希望通りに聞いてやった。

「恋人って存在は、ウツミにとって何なんだ?」
怒っていた先程とは異なり、穏やかに訊ねる。
すると、ウツミは恥ずかしそうに笑いながら、こう言った。

「‥俺の全て」

これが、ウツミの導き出したアンサー。
たった一言に全て凝縮されていた。

「そっか。ウツミも俺の全てだよ」
「‥うん」
「ウツミ好きだ」
「‥俺も、ジョーのこと、好き」

改めて伝え合うと、俺達は同時に赤面し、
恥ずかしくなってあははと笑った。

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さっきまでケンカしていたくせに、こいつらときたら‥(恥)
エロ一旦終了です。でも話はまだ続きます♪
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