BLUE BIND
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私にも何かやれることはないか、
と思ってリンクを繋ぎました。
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髪を失った方へ髪を寄付している
NPO団体のホムペです。
水色も伸ばして寄付する予定です。
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これは皆様もご存知のはず。
実は私、献血大好きなのです。
いつも400取ってもらってます。
体力的・時間的に余裕のある方々、
ぜひご協力をお願い致します。
日本赤十字社
寄付や献血を、行ったり訴えることが、
キレイ事に見えても構いません。
必要としている人がいるのは確かです。
実質的な行動はなくとも、
こういうのがあるということを、
知ってもらえるだけでも嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
[ その雪景色窓辺より 7 ]
2010-09-13(Mon) 15:55:11
青柳の部屋は、俺の部屋と同じ8畳間。
ここには1人部屋はないが、2人部屋から大部屋まで、
色んな部屋が揃っている。
「はい、好きなの飲んで」
車で運んできたクーラーボックスを差し出す、青柳。
中にはビールや日本酒やつまみが詰められていて、
それはもう驚くくらいの量だった。
ただ単純に酒好きか、大穴で強酒か、
はたまたこうやって誰かを誘うためのエサなのか。
もしもエサだったら喜んで食いつきたいとこだけど、
青柳は、ストレートっぽい気がしてならない。
そんなことを考えながらタバコに火をつけ、
ビールをもらって、青柳のビールと乾杯した。
さすがクーラーボックス、とても冷えてる。
それに青柳からもらったせいかいつもより美味い。
「バーでも開けそうなくらいの量じゃん。
こんなに持ってきて飲めるの?青柳って強酒?」
「自棄酒‥しようと思ってさ‥」
「え?何で?」
まさかの台詞にびっくりした。
自棄になるような出来事なんて滅多にあるもんじゃない。
青柳は、話そうか迷っている。
俺でいいなら聞き流せるけど、という顔で軽く頷くと、
1缶を飲み干した青柳は口を開いた。
「来月末で派遣切り、ってのは話したよね。
派遣先の上司と2年間、こっそり付き合ってたんだ。
でも、その上司は世帯持ちで‥」
新しいビールのプルタブを開けて、
それもほぼ一気飲みした青柳は、ふうっと息を吐いた。
「仕事も恋愛も、ここが潮時かなって。
いい機会だから、別れようって言ってきた」
誰かに聞いてほしい思いが胸にあったんだろう、
青柳は言い終えてから全身の力を抜いた。
しかし、青柳の意外な一面に、びっくりした。
青柳みたいにマジメそうでも不倫するやつがいれば、
俺みたいにどうしても同性しか好きになれないやつもいる。
世の中、色んなやつが生きてるもんだ。
「そうか。色々あって大変だったな」
タバコの煙を目で追いながら、呟くように言った。
これ以上の言葉なんて、見つからないし掛けられない。
青柳の負担が少しでも楽になれば、それでいい。
「ありがとう、赤石」
「ん?」
「聞いてもらって何だかすっきりした。飲もう飲もう」
青柳は、空になった缶をボックスに入れると、
そこからつまみを出してテーブルに広げてくれた。
楽しそうにピスタチオを剥き、まるで内職の作業のように、
ちまちまと殻と実を分けている。
その間にも、青柳は水のようにビールを飲んでいた。
やっぱり元々が強酒なんじゃないのか、
と思いながらタバコを消し、また別のタバコに火をつける。
「タバコを吸う手つきって、なんだか格好いいよね。
僕もタバコ吸えたら良かったのに」
ピスタチオの実をリスのようにぽりぽりと食べながら、
羨ましそうに俺をじっと見つめる、青柳。
「アレルギー持ってんの?」
「ううん。でもタバコと相性悪いみたい。
チャレンジしたけど吸えなかったんだよね。
実は僕、タバコの失敗談があるんだ」
成人式当日、青柳はタバコに挑戦した。
しかし、何をどう考えたのか、思い切り吸い込み、
かなりむせて咳き込んだらしい。
苦しさのあまりパニックに陥り、
青柳は慌ててなぜか牛乳を飲んだとのこと。
当然だけどタバコが影響するのは、胃ではなく肺だから、
牛乳を飲んでも事態は変わらず、
息苦しさがそれから10分続いたとか。
青柳は、ピスタチオを無心に頬張っていた。
「だからね、僕はタバコと合わないんだよ」
悪いと思いつつ、これにはさすがにツボにはまった。
「くくく、ぷはは!面白すぎるだろ青柳!」
どうしても笑いが止まらない。
青柳も、とうとう俺につられて笑いだした。
腹が捩れるほど笑い続けて、5分後。
ようやく落ち着いてきて、喉をビールで潤した。
「こんなに笑ったのどれくらい振りだろう」
「たまにはいいよな、バカ騒ぎも」
「うん、そうだね」
青柳は、目の脇にある涙を拭った。
「ここでタバコ試してビール飲みきってみっか?」
「しばらくそれ言われ続けられそうだね。
ん、でも、せっかくだから試してみようかな」
笑いながら青柳が迫ってきて、
はい、と俺のメンソールを銜えさせる。
愛用ジッポを手渡そうとして、それを手で制された。
「赤石が吸ってるタバコの火がいい」
と言いながら顔を近づけてくる、青柳。
火だったら何でもいいし別にそれは構わないけど、
無防備、と言うかガードが甘すぎやしないか。
いくらストレートでも、そんなに甘いと襲っちゃうぞ。
いや、マジで襲いはしないけど思うだけはタダだ。
青柳の顔を見ながら火を分ける。
「軽く吸ってみ、軽くな」
アルコールで頬を赤く染めながら、言う通りに軽く吸うも、
残念なことに青柳は、やはり咳き込んだ。
「ごほ。やっぱり美味しくないや。
もったいないから悪いけどあとで吸ってもらえる?」
青柳は口をつけたタバコを灰皿に置く。
吸っていた短いタバコを揉んでから、それを銜えて、
俺は青柳の味を堪能した。
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さあ、お話の中では夜が更けて参りました‥( ̄∇ ̄)
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