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  [ 銀の翼が恋を知る 23 ]
2012-10-07(Sun) 04:45:00
オフの日にタツの家へ、そそくさと遊びにきた。
というか、そろそろ勉強もしないと試験とかやばくて、
タツに教えにもらいにきた。
いいムードになるどころか、俺もタツもガリ勉モードだ。

タツのお母さんに、ごはんをご馳走になった。
これからみんな出てしまうからタツのこと宜しくね、
と下膳時に、にこやかに頼まれた。

いやいや、それは逆ですよ、
宜しくされるのはむしろ俺なんですから。
そう心で思いつつ、笑顔で返答する。

また勉強を開始して、夕方になって一息つく。
疲れすぎて教科書を投げたくなった。
いや、こんなもの投げたって、しょうがない。
だけど、ちょっと休憩入れないと、
しゅうっと頭の上から煙が出てきそうだ。

俺は立ち、タツのベッドに倒れ込んだ。
タツの匂いがして、シーツに顔を擦りつけてから、
すうっと息を吸い込んだ。

「リュウ、さっきの問題終わったのか?」
「終わったから休む」
「休むのは構わんが、
 ベッドの匂いなんぞ嗅いでも楽しくないぞ?」

見られてると思わなくて、俺は思わず真っ赤になった。
そして、どうしてだか笑いがこみ上げてきた。

「かかか。楽しいに決まってんじゃん。
 こうしたら、もっと楽しいけど?」
と、タツに迫って、キスをする。

ペンの手を止めて、タツが応じてくれる。

でも、俺はもっと先もしたい。

タツはこういうことをどこまで、
どんな風に考えてるだろう。
唇を離し、タツを見つめる。
すると、いきなり、こんなことを言われた。

「リュウ、セックスしよう」

ふざけていない、俺のことを試すでもない、
本気でマジメな言葉だった。
タツもそう考えていたんだって思ったら、
少しだけ気持ちが軽くなった。
そして、俺はすごく嬉しかった。

「じゃあ、セックスする準備ができたらしよう。
 するならいつがいい?」
「体の負担を考え、翌日がオフの前日がいいだろう」
「妥当だ」
「それで、どっちがどうするのだ?」
「え?」
「役割分担だ。付き合おうと先に言ったのはリュウである。
 俺はリュウに従う。よく考えてくれ」

そうか、セックスするって、そういうことなんだ。

俺はタツに再びキスをして、ゆっくりと頷いてみせた。

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